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整理解雇

先日テレビで、アメリカ発のサブプライムローン問題の余波のニュースをやっていました。

印象に残ったのは、大手小売業が2000人規模の解雇に踏み切ると発表したというニュースです。

消費が冷え込み、日本のようなバーゲンをやったとしても、ロスが発生すると、マネージャーが

嘆いていた表情が印象的でした。

しかし、2000人の解雇って、日本じゃあまりないことですね。

これは、実は日本とアメリカの雇用に対する、労使のとらえ方が違うからというのは

以前から言われていたことですが、実はこのことも、法的に根拠を求めることができます。

今回のアメリカの小売業者がおこなった解雇は日本で言うと整理解雇と呼ばれるものです。

私の関与先でも今にも整理解雇の問題が起こりそうなところがあります。

社会保険労務士は未然にそうならないように手を打つために動いているわけですが、

経営的に、もう後は人材を減らすしか、対策がないという感じになった場合は

整理解雇も実行せざるをえません。

会社側の事情で解雇をせざるを得なくなったとき、つまり整理解雇を行うときは

「じゃああなた明日からこなくてもいいですよ」と告げ、解雇予告手当金を支払えば済むというのは

アメリカ的解雇の仕方です。(アメリカに解雇予告手当金なるものがあるかどうか

アメリカの解雇事情は詳しくわかりませんが)

 

日本では、整理解雇をするときは次の4つの条件を満たしていなければ、不当解雇となってしまいます。

  1. 整理解雇の必要性が本当にあること(会社の維持・存続を図るためには人員整理が必要であること)
  2. 整理解雇を避けるための努力を会社が尽くしていること(解雇に先立ち、退職者の募集出向その他余剰労働力吸収のために相当の努力が尽くされたこと)
  3. 対象者の選定に合理性があること
  4. 労働者側との間で十分な協議が尽くされていること(解雇の必要性・規模・方法・解雇基準等について労働者側の納得を得るために相当の努力がなされていること)

 

皆さんも学生の時に学習されたと思いますが、国民の3大義務がありましたよね。

 

教育の義務、納税の義務、勤労の義務

 

ですが、実はこの中の勤労の義務が日本で解雇が容易に行われない法的根拠となっているとも言われています。

 

さまざまな意見があるので、断言するのは難しく、私見として聞いていただきたいのですが、

会社の都合により行う整理解雇によって、失業者が増えるというのはその勤労の義務に抵触するので、ある程度の要件を必要としているのではないかと思われます。

本来、雇用契約も他の契約と同じで、契約の自由という原則が当てはまってしかるべきですが、雇用契約だけは労働者の生活に直結するものであるから、濫用してはならないというのが、裁判所の考え方のようです。

 

整理解雇・・・・あまりあってほしくない出来事です。

 

(2008/2/17)